内見しない契約はあり?実際の割合と後悔しないための対策
更新日: 2025年3月11日

内見しない契約の実態と割合
最近、物件を内見せずに契約する人が増えているのをご存じですか?特に賃貸市場では「内見しないまま契約しました!」というケースが年々増加傾向にあります。これには、遠方からの引っ越しや忙しさだけでなく、不動産業界のオンライン対応が進んできたことも大きく影響しています。
以前は、物件選びといえば「実際に行って、部屋を見てから契約する」のが当たり前でしたが、今ではオンライン内見や動画、写真だけで決める人も少なくありません。特に都市部では、人気物件はすぐに埋まるため、内見のチャンスを待っている間に他の人が契約してしまうことも珍しくありません。その結果、「とりあえず申し込み!」という動きが加速しているのです。
実際に内見せずに契約する人の割合はどれくらい?
いくつかの調査データによると、「内見せずに契約したことがある」と答えた人は約20〜30%。つまり、5人に1人以上は内見なしで契約しているということになります。さらに、オンライン内見を利用した人まで含めると、もっと割合は高くなるでしょう。
特に、都市部では「物件の回転が速いエリア」が多いため、内見なしで決める割合はさらに高いと考えられます。人気エリアでは、競争が激しく「迷っている間に埋まる」ことが日常茶飯事。そのため、実際に見なくても先に契約してしまう人が増えているのです。
内見しない理由とは?遠方・多忙・オンライン対応の影響
では、なぜ多くの人が内見なしで契約するのでしょうか?主な理由は以下の3つです。
遠方からの引っ越しで内見に行けない
例えば、大阪に転勤が決まった東京在住の人や、地方から上京する学生さんは、内見のためにわざわざ大阪まで行くのが難しいですよね。特に、新生活準備の忙しい時期には「現地に行く余裕がない…」ということも。こうしたケースでは、オンライン内見や写真・動画で判断するしかないのです。
仕事や学校が忙しくてスケジュールが取れない
社会人や学生の方の中には、「平日は仕事や授業があって、内見の時間が取れない!」という人も多いでしょう。大阪の不動産会社は土日も営業していますが、人気物件は週末のうちに申し込みが殺到することもあります。そうなると、平日しか動けない人は「内見する前に埋まっちゃった…」なんてことに。結果的に、オンラインや写真を見て即決する人が増えるわけです。
オンライン内見や動画、写真で十分だと思う人が増えた
最近は、不動産業界でもオンライン対応が進化しています。ZoomやLINEのビデオ通話で内見を案内してもらえたり、YouTubeで物件のルームツアー動画が見られたりと、「実際に行かなくても部屋の雰囲気が分かる」仕組みが整ってきました。
特に、大阪の大手不動産会社は、360度カメラで撮影したバーチャルツアーを提供しているところもあります。これなら、「わざわざ現地に行かなくても大体の雰囲気がつかめる」と考える人も増えますよね。
内見せずに契約するメリットとは?時短・コスト削減の可能性
物件探しの時間を大幅に短縮できる!
賃貸物件を探すとき、多くの人は「気になる物件を見つける→内見を予約→現地に行ってチェック→申し込み」という流れを取ります。でも、人気物件は内見の予定を立てている間に埋まることも多いんです。
そこで、内見せずに契約すれば、すぐに申し込めるので、良い物件を確保しやすいというメリットがあります。特に大阪のような都市部では、駅近や築浅の物件は競争が激しいので、スピード勝負が求められる場面も多いですね。
交通費・宿泊費を節約できる!
遠方からの引っ越しの場合、内見のために現地まで行くのに新幹線代やホテル代がかかることもありますよね。1回の内見ツアーで3〜4万円かかることも珍しくありません。
それに対して、オンライン内見や写真・動画だけで契約すれば、無駄な出費を抑えられるのが大きなメリット。最近は不動産会社のオンライン対応も進んでいて、LINEやZoomでリアルタイムに部屋を見せてもらえるケースも増えているので、現地に行かなくてもかなり細かく確認できるようになっています。
すぐに入居できる!
「内見に行って、迷って、やっと申し込んだら、もう埋まってた…」なんて経験、ありませんか?内見をせずに決める人はその場で申し込みができるので、スムーズに契約が進みます。
例えば、繁忙期(1月〜3月)は、1日違うだけで物件がなくなることもあります。そんな状況でも、「内見なしで即申し込み!」ができる人は、希望の物件をゲットしやすいわけです。
内見なし契約で後悔しやすいポイント
内見せずに契約すると、「こんなはずじゃなかった…」と感じるケースが少なくありません。特に、部屋の間取りや広さ、設備、周辺環境などは、写真や間取り図だけではわからないことが多く、実際に住んでみて後悔することも。ここでは、内見なし契約で起こりやすい失敗例を紹介します。
間取りのズレ:図面と実際の部屋が違うことがある
間取り図を見て、「収納が多くて使いやすそう」と思っていたのに、実際に住んでみたらクローゼットが意外と小さかったり、扉の位置が微妙で家具の配置が難しかったりすることがあります。
また、「1LDK」のはずが、リビングと寝室の間にドアがなく、実質ワンルームのような造りだったということも。特に古い物件では、間取り図と現実にズレがあるケースがあるので注意が必要です。
部屋の広さのギャップ:想像より狭い・天井が低い問題
間取り図では「6畳」と書かれていても、収納スペースや柱の出っ張りで実際の居住空間が狭くなっていることがあります。家具を置いてみたら、思った以上に圧迫感があって、ベッドとデスクを置いたらほとんど動けない状態になることも。
また、部屋の広さだけでなく、天井の高さも重要。特に築年数の古い物件では、天井が低くて圧迫感があることもあり、実際に住んでみると「想像より窮屈…」と感じることがあります。
写真との違い:部屋が汚い・リフォーム済みと聞いていたのに…
広告写真は広角レンズを使っていることが多く、実際よりも広く・明るく見えることがあります。また、撮影当時はキレイだったものの、その後の入居者の使い方によって劣化しているケースもあります。
「リフォーム済み」と書かれていても、壁紙の張り替えだけで、水回りは古いままだったということも珍しくありません。特にお風呂やキッチン、トイレなどの水回りは写真だけではわかりづらく、実際に入居してみたら古さが気になったという声も多いです。
騒音・壁の薄さ:生活音や隣人の声が丸聞こえのリスク
「住んでみたら隣の話し声やテレビの音が普通に聞こえる…」「上の階の足音がめちゃくちゃ響く…」といった騒音トラブルは、内見なし契約の典型的な後悔ポイントのひとつです。
特に木造や軽量鉄骨造のアパートは壁が薄いことが多く、隣の生活音がダイレクトに伝わってくることも。深夜や早朝に隣人の音で目が覚めることもあり、ストレスの原因になることもあります。
また、大通り沿いの物件や線路の近くでは、「思っていた以上に外の音がうるさかった…」ということも。窓を閉めても音が気になる場合があり、昼間にオンライン内見をしただけではわからない問題のひとつです。
周辺環境の問題:治安・日当たり・駅までの距離を見落としがち
物件自体に問題はなくても、住んでみたら「夜道が暗くて怖い」「駅からの道が坂ばかりで通勤が大変」「スーパーやコンビニが意外と遠い」など、周辺環境のギャップに悩むケースも多いです。
また、「駅から徒歩5分」と書かれていても、実際に歩いてみると信号待ちが多く、結果的に10分以上かかったということもあります。駅近のつもりで選んだのに、朝の通勤時間が思ったよりかかるのは大きなストレスになるでしょう。
さらに、日当たりも重要なポイント。「南向き」と書かれていても、隣の建物が近くて日が当たらなかったり、逆に西向きで夏場の夕方は暑くてエアコンが効きにくいということもあります。
内見なし契約は時間やコストを節約できる反面、「住んでみたら想像と違った…」というギャップが起こりやすいので、間取りや広さ、設備の状態、騒音、周辺環境などは、写真や間取り図だけではわからない部分も多いため、契約前にできる限り詳細な情報を集めることが重要です。
内見なし契約に向いているケースとは?
内見せずに契約するのはリスクがあるものの、状況によってはむしろ合理的な選択肢になることもあります。特に、時間がない・競争が激しい・環境がすでに把握できているといったケースでは、内見なし契約が有効な場合も。ここでは、内見しなくても大きな問題が起こりにくいケースを紹介します。
①先行契約が必要なケース(人気エリア・築浅物件など)
人気のエリアや築浅の物件では、内見を待っている間に他の人が申し込んでしまうことが珍しくありません。特に、春の引っ越しシーズンや繁忙期には、「即決しないと埋まる」という状況が頻発します。
例えば、以下のような物件は、内見の順番待ちをしていたら他の人に取られてしまう可能性が高いため、内見なしで申し込むことも検討したほうがいいかもしれません。
- 築浅・新築の物件 → そもそもまだ完成していないため、内見できないことが多い
- 駅近・利便性の高いエリア → 需要が高く、すぐに申し込みが入る
- 家賃が相場より安い物件 → 早い者勝ちになることが多い
こうした物件を狙う場合、迷っている間に埋まるリスクを考えると、内見なしでも申し込む価値があるケースが多いです。
②遠方からの引っ越しで現地に行けない場合
進学・転勤・就職などで、遠方からの引っ越しをする場合は、そもそも内見する時間や費用が確保できないこともあります。
例えば、地方から都市部への引っ越しでは、内見のために現地まで行く交通費や宿泊費がかかるため、費用を抑えるためにオンライン内見や写真・動画だけで契約を決める人も少なくありません。
また、海外や遠方に住んでいる場合、短期間で物件を決める必要があることも。こうしたケースでは、事前にしっかり確認すれば、内見なしでもスムーズに引っ越しできる可能性があります。
③物件の情報が充実しており、信頼できる場合
内見なしで契約する際に大きな不安となるのは、「実際の部屋が思っていたものと違うのでは?」という点。しかし、物件の情報が十分に提供されており、かつ信頼できる不動産会社や管理会社が対応している場合、内見なしでも納得できる契約がしやすくなります。
例えば、以下のような条件がそろっていると、内見なしでも安心感が増します。
- 詳細な写真や動画、バーチャルツアーが用意されている → 最近は、物件の360度写真や動画ツアーを提供している不動産会社も多く、室内の様子をしっかり確認できる場合がある。
- 過去の入居者のレビューや口コミが見つかる → 物件名や住所で検索すると、実際に住んだ人の評価が出てくることもあり、住み心地や問題点が事前に把握できる。
- 不動産会社・管理会社が信頼できる → 問い合わせた際の対応がスムーズで丁寧、必要な情報をしっかり開示してくれる場合は、後悔しにくい契約ができる可能性が高い。
こうした条件がそろっていれば、わざわざ内見の時間を作るよりも、スピーディーに契約を進めたほうがメリットが大きいケースもあります。特に、過去に同じ不動産会社で契約したことがあり、信頼できると感じた場合は、内見なしでも問題が起こりにくいでしょう。
内見なし契約でも後悔しないための対策
内見なしで契約する場合、事前にしっかり情報を集めることで、失敗や後悔のリスクを最小限に抑えることができます。ここでは、内見なし契約でも安心して物件を選ぶための具体的な対策を紹介します。
1. 写真や動画を多くもらう:天井・床・水回りまでチェック
不動産の広告写真は、部屋の良い部分を強調するために撮影されていることが多く、気になるポイントが写っていないこともあります。
特に、以下の部分は重要なチェックポイント。
- 天井の高さ → 圧迫感がないか、エアコンの位置などを確認
- 床の状態 → 傷や汚れ、フローリングの劣化具合をチェック
- 水回り(キッチン・トイレ・浴室) → 古さや清潔感、カビや錆の有無
- コンセントの位置と数 → 家電の配置に影響するため、写真で確認
不動産会社に「追加で写真をもらえますか?」と依頼すると、より詳細な情報が得られることがあります。最近は動画や360度カメラの内見データを提供する不動産会社も増えているので、積極的に活用するのがおすすめです。
2. Googleマップで周辺環境を確認:昼・夜の雰囲気を把握
内見なし契約で後悔しやすいポイントのひとつが「周辺環境」。昼間の写真や説明だけでは、夜の治安や騒音状況が分からないことが多いです。
Googleマップのストリートビューを使えば、以下のようなポイントを事前にチェックできます。
- 駅からの道の雰囲気 → 暗くて人通りが少ないと、帰宅時に不安がある
- 近隣の施設 → コンビニやスーパーの有無、生活しやすい環境か
- 道路や線路の近さ → 交通量が多いと騒音トラブルのリスクあり
実際にそのエリアに住んでいる人の口コミを調べるのも有効。「エリア名+治安」や「物件名+評判」で検索すると、実際の住人の声が見つかることがあります。
3. ハザードマップを確認:災害リスクを事前にチェック
物件選びでは、建物の状態や周辺環境だけでなく、災害リスクも考慮することが重要です。ハザードマップで確認できるポイントは以下の通りです。
- 洪水・浸水のリスク → 過去に水害があった地域かどうか
- 地震時の揺れやすさ → 地盤が弱いと、建物へのダメージが大きくなる可能性がある
- 避難場所の近さ → もしものときの避難経路が確保できるか
自治体の公式サイトや「ハザードマップポータルサイト」を活用すれば、簡単に調べることができるので、契約前に一度チェックしておきましょう。
4. 同じ間取りの他の部屋を内見する:完成後のイメージを掴む
新築やリノベーション物件の場合、まだ内見ができないケースもあります。しかし、同じ建物内の別の部屋や、同じ間取りの別の物件を内見することで、実際の雰囲気をつかみやすくなります。
- 同じマンションの別フロアの空き部屋を見せてもらう → 建物の構造や設備の確認ができる
- 過去に同じ間取りの部屋があれば、その内見写真をもらう → どんな仕上がりになるかイメージできる
- モデルルームがある場合は、実際に見に行く → 使い勝手を事前に確認できる
内見なしで決める場合でも、できるだけ「類似物件での内見」を試してみると、完成後のイメージがつかみやすく、後悔を減らせます。
5. 賃貸契約書をしっかり読む:重要事項の見落としを防ぐ
内見なし契約をする際は、特に契約書の内容をしっかり確認することが大切です。内容を理解せずにサインすると、後で「こんなはずじゃなかった…」と後悔することもあります。
- 退去時の原状回復費用の負担 → どこまで入居者負担なのか?
- 修繕や設備の管理責任 → 設備トラブルがあった場合、どこまで対応してもらえるのか?
- 違約金の有無 → 途中解約すると違約金が発生することがある
- 禁止事項 → ペット・楽器・DIYなど、事前にルールを確認
曖昧な点があれば、契約前にしっかり確認することで、トラブルを防ぐことができます。
まとめ
内見なしで契約する割合は増加傾向にあり、特に遠方からの引っ越しや多忙な人、人気物件を狙う人にとっては、合理的な選択肢になることもあります。ただし、実際に住んでみたらイメージと違った…という後悔も発生しやすいため、事前にしっかりと情報を集めることが重要です。
内見なし契約をする際には、写真や動画をできるだけ多くもらい、Googleマップやハザードマップで周辺環境を確認するなど、慎重なチェックが必要です。契約書の内容をしっかり確認し、後悔のない物件選びを心がけましょう。
内見なし契約は、事前の準備と情報収集がカギになります。対策をしっかり講じれば、スムーズに新生活をスタートさせることができます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 内見なしで契約するのは危険ですか?
一概に危険とは言えませんが、リスクはあります。特に、間取りのズレ、写真との違い、騒音、周辺環境などは、実際に行かないとわかりにくいポイントです。事前に写真や動画、口コミを活用し、慎重に判断することが大切です。
Q2. 内見なしで契約する人の割合はどれくらいですか?
調査によると、全体の20〜30%程度の人が内見なしで契約した経験があると回答しています。特にオンライン内見を利用する人も増えており、その割合はさらに高まる可能性があります。
Q3. どんな人が内見なし契約に向いていますか?
- 人気物件を早く確保したい人(内見待ちをしている間に埋まるリスクが高い)
- 遠方から引っ越しする人(物理的に内見が難しい)
- 物件の情報が充実しており、信頼できる管理会社の物件を契約する人
Q4. 内見なし契約をするときに、絶対に確認しておくべきことは?
- 部屋の詳細写真・動画をもらう(水回り・床・収納・天井の高さなど)
- Googleマップで周辺環境をチェック(治安・駅までの距離・買い物施設)
- ハザードマップで災害リスクを確認(地盤・浸水リスクなど)
- 賃貸契約書の内容をしっかり読む(違約金・原状回復費用・設備の管理範囲)
Q5. オンライン内見だけで契約しても大丈夫ですか?
オンライン内見を活用することで、現地に行かなくても部屋の雰囲気を把握しやすくなります。ただし、画角の関係で広く見えたり、細かい汚れが映らなかったりすることもあるため、気になる部分は不動産会社に追加で写真を送ってもらうなどの対応が必要です。
Q6. 内見なしで契約した後に後悔しないためのコツは?
事前の情報収集と不動産会社との細かいやり取りがポイントです。具体的には、以下のような対策が有効です。
- 過去の入居者の口コミや評判を調べる
- 近隣の類似物件を内見して、参考にする
- 設備や騒音に関する質問を不動産会社に具体的に投げる
これらを行うことで、後悔を防ぐことができます。